2004/11/05

1.7GHz帯と、DCS

報道によると、DoCoMoとvodafoneが、1.7GHz帯取得に意欲を示したとのことです。
1.7GHz帯について、調べてみると、1710から1880MHzまでの周波数帯をさしているようです。で、そのうち15MHzx2程度の周波数帯を2006年度から携帯電話に利用できるようになるそうです。
で、この帯域について、諸外国での利用を調べてみたところ、GSM1800に用いられている帯域のようです。
この周波数帯は、DCS方式の携帯電話を起源にして、ヨーロッパをメインにアジア地区で多く用いられている周波数であり、800MHzでの割り当てにおいて、米国と周波数利用方法をあわせたことから考えるに、これと互換性のある利用を日本でもすることになるはずです。ちなみに、諸外国に倣えば、上りが1710MHzから1785MHz、下りが1805MHzから1880MHzとなります。
となると、前回の800MHz帯で興味を示さなかったvodafoneが、1.7GHz帯になったら興味を示すのが理解できます。800MHz帯にしか興味を示さないKDDIも同様です。
つまり、800MHz帯ではKDDIが採用しているcdmaOneを利用しているシステムの多い米国と同じ周波数配置で、1.7GHz帯では欧州においてvodafoneグループが利用しているGSM1800と同じ周波数配置になるからです。すでに、vodafoneが国内で販売している端末のうち海外で使えるものはすべてすでにGSM1800に対応しており、この周波数帯での利用が技術的には可能です。
同じ周波数配置になれば、専用の電話機を用意しなくても、国内仕様の電話機がそのまま海外でも利用可能になり、端末調達コストやラインナップの整理の点で非常に都合がいいからです。
ちなみに、800MHzにも1.7GHzにも興味を示したDoCoMoは、ユーザが多いことによる帯域不足に主眼が行っており、特に海外との連携という視点はそれほど持っていないのではないかと個人的には思います。
海外との方式統一を足がかりに周波数統一まで完了した暁には、海外での携帯電話の利用が便利になりそうです。

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