2005/02/08

vodafoneの生きる道

昨日、日本のvodafoneは、昨年12月に代表執行役社長兼CEOに就任した津田志郎氏が4月より代表執行役会長になり、同時に新しい代表執行役社長として現ボーダフォンUK社長のウィリアム・モロー氏が就任するとした。なお、CEOはおかない。
12月就任の社長がもう辞めてしまうのは早すぎるのは確かだが、私は津田氏がグループ幹部とうまくコミュニケーションがとれていないのが原因ではないかと思う。
津田氏は、ご承知のとおり、ドコモから昨年八月にvodafoneに入社。つまり、昨年まではずっと電電公社/NTT系列で働いていたわけだ。
通信再編以前は国際通信はKDD、国内通信はNTTと分業されていた。そのため、NTTの人間が海外とビジネスをする機会はほとんどなかったのではないかと思う。なぜなら、10年くらい前までは、NTTが自力で海外進出しそうな気配があると大騒ぎになったくらいである。そこで長い間勤めてきた人が、突然外資系企業のトップになって、本社と意思疎通しろといわれても、もちろん本人はやる気があるとは思うが、苦痛であることは、想像に難くない。
新しいモロー氏は2003年まで日本テレコムの代表取締役社長を務めていたことからも、日本の事情や旧J-PHONEの事情に暗くはないことが推察される。また現在vodafone UKの社長であることから、それなりにグループ内での発言権があるであろうことも推察できる。
新聞によっては、迷走していると書いているものもあるが、むしろ「体制としては」いい方向向かっているのではないかと思う。ただし、今後の問題は、いかにこの体制でうまくビジネスを軌道に乗せていくかである。
vodafoneになって、ARPU向上のために実施した料金プラン変更が低ARPU層の解約を招き、イメージダウンとなった。また、それとは反対に低ARPU層のためにプリペイドを導入したものの、まともに使わない客ばかり増やしてしまい、結局全体としてARPUが下がってしまっている。また希望退職募集により、優秀な人材は外部に流出してしまったであろうことも創造できる。
プリペイドをやめ、ポストペイド向け低ARPUユーザ向けプランを復活させ(3000円で1000円程度の無料通話のもの)ることにより、少なくとも、既存の顧客はつなぎとめられるのではないかと思うのだが。

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