2008/06/09

雑音の中から。

無線通信では、雑音の中から、必要とする通信内容を聞き取ることがよく行われる。
これまでであれば、信号が弱くて聞き取れない場合には、通信出力を大きくすることにより、信号を強くする方法などが用いられてきた。しかし、通信出力を大きくすることは、電力消費も増え、設備も大掛かりになるので、簡単には実現できない。
一方、近年、WSJTに代表されるような、パソコンを使って、雑音よりも弱い信号を取り出すことが出来る技術が開発されてきた。このような技術を使うと、通信出力を大きくする必要がない。
さらに、今年に入ってから、WSJTを進化させた、WSPRという通信方式が登場している。
これは、WSJTを開発したK1JTが開発した通信方式であり、弱い通信出力で、世界中の通信相手と通信できる状態であるか確認するための通信方式である。
実際に今どうなっているかは、WSPRnet.orgの、"Spot Database"をみると分かる。ただ、言葉の意味が、アマチュア無線などの知識を持っている人でないと分からないかもしれない。
しばしばパソコンの待機電力が問題になるこのご時勢、パソコンの処理速度が速くなることにより、ほしいと思う情報を得るために必要なエネルギーが小さくてすむようになるって、すばらしいことだと思う。
最近、二酸化炭素排出を減らすために、代替燃料だとか、排出権取引が話題になる。しかし、そもそも、エネルギー消費を減らすことが、根本的な二酸化炭素排出を減らすことにつながるのだと思う。
こういうちょっとしたアイデアで、エネルギー消費を減らすことが出来ないか、考えていきたいと思う。

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