2006/02/03

職能資格制度と成果主義

私の勤めている会社は、職能資格制度を採っている。
数段階の職能資格というのが定義されていて、それぞれどのような能力を持つ人がどの資格につくと位置づけられている。
また、私の勤めている会社の場合は、この職能資格と賃金とが連動しており、職能資格が同一の人は基準内賃金がほぼ同じになる制度だった。
しかし、数年前にこの制度に成果主義が導入され、能力によって報酬が決まる制度から、成果によって給料が決まる制度に変わった。会社は能力も反映するといっているが事実上反映していない気がする。
この時点で、ほぼ職能と給料の関連はなくなり、事実上成果のみで給料が決まることとなった。しかし、職能資格は残った。来年、さらに成果による給料の変動が大きくなる。しかし、相変わらず職能資格は残る。形式だけ。
そもそもこれまで能力により給料が決められてきたということは即ち、これから先、会社にとって役に立ってくれる人に、給料を払い残すということ。成果により給料を今後決めていくということは、これまで会社にとって役に立ってきた人に、給料を払うということ。今後会社がどうなろうと目先の利益があがればいいという考え方だろう。
多分この点を懸念して職能資格制度がのこっているのかもしれない。しかし、現実には前述のように魂が入っていない。
近年、多分どこの会社でもこのような変更は行われているのだろう。しかし、この成果主義制度は、目先を追っている点で、将来の利益を現在食いつぶしているだけのような気がする。10年後、日本はどうなるのだろうか。

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